Zoids Official Fan Book EX
Transcripts (Part 2)
Contents:
Volume 6 | Volume
7 | Volume 8 | Volume 9 | Volume
10 | Volume 11 | Volume 12
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.6
〈レオゲーター・バトルストーリー〉
■ZAC2108年10月、中央大陸デルポイ・ウィルソン川
共和国軍の新たな拠点となった中央大陸北東部には、アクア海に流れこむウィルソン川が横たわっている。巨大な湖、ウィルソン湖を源流とした大河である。帝国軍は、共和国軍がこの川を渡り、南方に位置する旧共和国首都に到達する危険を予期。対岸300キロに渡って強固な陣を築き、水中形態のスティルアーマー(ドリアスピス)をはじめとした有人キメラ多数を配置した。
だが、ZAC2108年10月の
未明、この防衛陣のひとつに非常警報が鳴り響いた。哨戒任務中のキメラ1機からの連絡が途絶えたのだ。ただちに、ドリアスピス数10機にスクランブル指令が下る。
突然、ウイルソン川が逆流を始めた。トリアスピスの残骸をくわえたレオゲーターが、川面から姿を現したのである。おびただしい数のレオゲーターが、川を覆い尽くしている。その数、およそ150。数にまかせた作戦である。
エヴォフライヤーと合体した工作機形態「シザーアームゲーター」が基地の外壁を切り裂き、大穴を開けた。その穴に、一斉に殺到するレオゲーター軍団。この帝国陣は、援軍の到着を待たず陥落した。
陣の一角を崩した共和国軍だったが、今度は帝国軍増援部隊の襲撃から橋頭堡を守る防衛戦を余儀なくされた。地を圧する帝国軍の大部隊。シザーストーム、レーザーストームを主力とする砲撃師団だった。そのストームガトリングが、一斉に火を吹いた。凄まじい集中砲火。レオゲーター部隊は、隊列の最前列と最後尾の機体を破壊され、身動きができなくなった。
だが帝国軍が勝利を確信した瞬間、レオゲーター部隊は次々とライガーモードへと変形した。疾風の足が砲撃を縦横に避け、敵部隊との間合いをつめるべく一気になだれこむ。その時、最前列のレオゲーター数機が、真っぷたつになって爆発した。帝国軍の恐るべき最新鋭高速ゾイド・エナジーライガーが出現したのだ。エナジーライガーの背後には、新たなゾイドの群れ。帝国軍の増援は、刻々と戦力を増強しつつあった。
突如、数10機のZOIDS
凱龍輝の B-CAS、
月甲と飛燕が飛来した。それらは次々とレオゲーターに合体し、重装甲のアーマードレオへと換装させた。渡河に成功した後続の共和国主力が、戦場に到着したのだ。帝国増援部隊すらはるかに上回る大部隊の進撃。それでもエナジーライガーは怯まない。怒りをこめて、アーマードレオに突撃する。その斬撃に、レオの重装甲は1度だけ耐えた。それで十分だった。その間にレオゲーター部隊はストーム部隊に取りつき、壊滅的な打撃を加えていたのである。
帝国軍は今、
ZOITECの援助を受けた共和国軍の驚くべき生産力に押され始めていた。
BZ-020 LEOGATOR
レオゲーター
機体説明
これまで中央大陸に生産地をもてず、量産機を投入できなかった共和国軍。だが、拠点の一部を奪回し生産ラインを確保、ついに新型主力量産機の生産に着手した。そのひとつがレオゲーターだ。通常ゾイドの
核並みの出力を誇る新型ブロック核「
TB8」を搭載し、従来のブロックスの欠点だったパワー不足を解消。また核ブロック自体の変形機能により、陸戦型のライガーモードから水中戦用のアリゲーターモードへ、自由に形態を換えることが可能になった。
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Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
ライガーモード |
40.2t |
15.1m |
7.2m |
299km/h |
アリゲーターモード |
40.2t |
19.9m |
7.8m |
141km/h |
〈ライガーモード〉
スマッシュクロー×4
AZレーザーキャノン砲
3Dテイルレーダー
Zファウスト
シールドオフェンス
変形
〈アリゲーターモード〉
バイトファング
AZレーザーキャノン砲
AZ地対空ミサイル
Zファウスト
3Dテイルレーダー
スマッシュクロー×4
〈レオゲーター カスタマイズバリエーション〉
【月甲】
【飛燕】
【RZ-070、ZOIDS凱龍輝、B-CAS 月甲、飛燕、装着例。】
【アーマードレオ】
【BZ-019 エヴォフライヤー】
【シザーアームゲーター】
〈変形機能搭載〉
コアブロック「TB8」
8連トランスフォームブロック
©1983-2003 TOMY
©1999-2001 SHO-PRO・MBS・JRK
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.7
〈ディメトロプテラ・バトルストーリー〉
■ZAC2108年11月、中央大陸デルポイ・マウントアーサ
中央大陸北東部に上陸をはたした共和国軍は、レオゲーター部隊の活躍でウィルソン川渡河に成功。旧首都の奪回をめざして、さらに南下を続けていた。一方帝国軍は、その進路上にある天然の要害・マウントアーサに防衛陣を引いた。これまでの敗戦から共和国軍の実力を知った帝国司令部は、中央大陸西部に駐屯する主力部隊の派遣を決定。防衛陣は、日に日に戦力を増強させていた。この大部隊と正面から激突することを避けたい共和国司令部は、空爆による奇襲攻撃を計画。だが共和国空軍は、以前の戦いでストームソーダーとサラマンダーのほとんどを失い弱体化している。そんな中、かつての主力飛行ゾイドに代わり、この重要な任務を任されたのが最新鋭ブロックス・ディメトロプテラだった。
ZAC2108年11月の初旬。数百機のディメトロプテラがマウントアーサ防衛線に飛来、激しい空爆が始まった。この攻撃隊にはフェニックスパーツを装着し、武装と航続距離を強化したプテラフェニックスも加わっている。帝国防空部隊との激戦の中、爆弾を投下し終えたプテラフェニックスが2機に分離した。そして今度は、地上から後続してきたライガーゼロとフェニックスが合体。ライガーゼロフェニックスとなって、敵陣に降下する。
変幻自在の分離・合体攻撃に、ついに帝国防衛陣の一角が崩れた。こうしてマウントアーサの戦いの初戦は、共和国軍に軍配が上がったのだった。
マウントアーサから旧首都まで、直線距離でわずかに300キロ。だが、さらに増強された帝国軍の反撃に、ついに共和国軍の快進撃が止まった。突如、空を切り裂いた閃光が、次々とディメトロプテラの編隊をなぎ払っていく。ゼネバス砲だ。セイスモサウルスの超長距離射撃が始まったのだ。「次は、地上部隊が狙われる」
恐怖に襲われる共和国兵士たち。その眼前に再び閃光がきた。だが…。その粒子線が、大きく外れた。精密をきわめたゼネバス砲が、初めて外れたのだ。ゼネバス砲が超長距離から目標を狙えるのは、あらかじめ配置された電子戦ゾイドが正確な射撃ポイントを測定し、伝えるからだ。その電子戦ゾイドが、ディメトロプテラの放った妨害電波にさらされていた。撃墜されたと思われたディメトロプテラの何機かは、墜落のふりをして地上に降下。電子戦形態・ディメトロドンモードに変形していたのだ。
ついに共和国軍は無敵のゼネバス砲を封じ、
凱龍輝ら主力ゾイドをセイスモサウルスに接近させる方法を得た。首都奪回をかけた両軍の対決の日は近い。
決戦の先兵となるべく、その後ディメトロプテラ部隊はディスペロウ部隊と合流。精密射撃ゾイド・キャノニアーティメトロへと合体し、ただちに敵部隊の攻撃に移った。
BZ-021 DIMETROPTERA
ディメトロプテラ
機体説明
主力量産機の生産態勢を整えた共和国軍。その上層部は、まずデュアルバトルゾイドの生産を優先させることを選んだ。先に実戦投入されたエヴォフライヤーが、陸戦と空戦において2機分の働きをしめし、資材と人員の両面で共和国を助けたからだ。ただ問題もあった。複雑な変形機構が必要であったため、エヴォフライヤーの開発期間、生産コストが通常ブロックスの数倍に跳ね上がったことだ。だが技術班は、変形機構をはじめから備える大型コアブロック「
TB8」の開発に成功。低コストで高出力、さらに異なる2つのゾイドの因子を破綻することなく融合させることに成功した。
こうして完成した新型主力量産機のひとつが、ディメトロプテラだ。プテラス、サラマンダーで培った空戦ゾイドと、ゴルドス、ゴルヘックスで育ててきた電子戦ゾイドの研究が生かされた機体である。その主な使命は、戦況に応じてプテラノドンモードで現地に急行し、ディメトロドンモードに変形。索敵やジャミングといった電子戦を行なうことである。
|
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
プテラノドンモード |
30.7t |
10.8m |
10.6m |
M2.1 |
ディメトロドンモード |
30.7t |
9.2m |
17.2m |
151km/h |
〈プテラノドンモード〉
スマッシュクロー×4
イオンベンチレーター
ロングレンジレーザーガン×2
AZ140mmビーム砲×2
マグネッサー3Dレーダー
テイルスタビライザー
変形
〈ディメトロドンモード〉
イオンベンチレーター
テイルスタビライザー
AZ140mmビーム砲×2
マグネッサー3Dレーダー
ロングレンジレーザーガン×2
スマッシュクロー×4
〈ディメトロプテラ カスタマイズバリエーション〉
【RZ-071、ZOIDSライガーゼロフェニックス B-CAS
フェニックス】
【プテラフェニックス】
【BZ-018ディスペロウ】
【キャノニアーディメトロ】
〈変形機能搭載〉
コアブロック「TB8」
8連トランスフォームブロック
©1983-2003 TOMY
©1999-2001 SHO-PRO・MBS・JRK
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.8
ZAC2102年
ヴォルフ・ムーロア率いる
鉄竜騎兵団が、中央大陸デルポイのほぼ全土を制圧。ネオゼネバス帝国を建国する。共和国残存部隊は、各地でゲリラ戦による抵抗を続ける。
ZAC2105年
共和国軍、反抗作戦の切り札ゴジュラスギガを完成。
ZAC2106年
共和国軍、全面反撃を開始。クック要塞奪回。
同年
帝国軍、セイスモサウルスを完成。共和国軍を中央大陸から完全に駆逐。敗れた共和国軍は東方大陸へと脱出し、
ZOITECの支援を受ける。
ZAC2107年
共和国軍、
凱龍輝を完成。
ZAC2108年
共和国軍、中央大陸北東部海岸に逆上陸。帝国軍の要塞を次々に陥落させ、旧共和国首都をめざして進撃。
■ZAC2109年早春
中央大陸・旧共和国首都
旧共和国首都の北100キロ。中央大陸へ再上陸をはたしたへリック共和国とネオゼネバス帝国防衛部隊が対峙していた。互いの先鋒は、すでに目視できる距離にいる。共和国軍は凱龍輝、ゴジュラスギガを先頭に、ディスペロウ、エヴォフライヤー、レオゲーター、ディメトロプテラなどの新型ブロックスが続く。一方帝国軍はセイスモサウルス、エナジーライガーを中心に、シザーストーム、レーザーストーム、スティルアーマーが防衛陣を張る。空にはロードゲイル、フライシザース、シュトルヒ。両軍あわせて10万機を超えるゾイドを投入した総力戦である。すでに帝国軍に、圧倒的な優位性はない。戦力は五分(この戦いに全部隊を投入した共和国軍に対し、広大な中央大陸全土の防衛に心を配らなければならない帝国軍が投入できたのは総戦力の30パーセントにすぎない)。彼らの切り札、セイスモサウルスのゼネバス砲も、各地に配置された共和国軍のディメトロプテラの電波撹乱によって、超長距離からの精密射撃が無効化されている。その結果、ここまで共和国軍に距離をつめられた。この先は、双方の士気とゾイド個々の性能が勝負を決めることになる。
共和国全軍の士気は、天を衝くほどに高い。夢にまで見た故郷が、手を伸ばせば届くところにあるのだ。共和国ゾイドも兵士たちの昂ぶりを感じ取り、鉄の喉を震わせて次々に咆哮する。その眼前に、一条の巨大な光が走った。至近距離からのゼネバス砲だ。その砲撃を合図に、全軍の激突が始まった。
中央大陸 デルポイ マップ
ダラス海
シード海
デルダロス海
フロレシオ海
中央山脈
ネオゼネバス帝国首都
旧ヘリック共和国首都
共和国軍進路
帝国軍進路
■帝国皇帝ヴォルフ・
ムーロアの苦悩
ネオゼネバス帝国皇帝
ヴォルフ・ムーロア
旧共和国首都のほぼ中心地。皇帝専用機として調整されたエナジーライガーのコックピットの中。北から轟く砲撃音を聞くヴォルフ・ムーロアの顔は、苦渋に満ちていた。
共和国軍の快進撃に、押され続けている帝国軍の士気を立て直すための、皇帝自らの出陣。だが彼の苦悩は、戦況とはまるで無関係なところにあった。
「なぜ、この星の戦いは終わらない…」
自問自答を繰り返す。中央大陸制圧から7年。執拗な抵抗を繰り返す共和国軍に、幾度となく決定的な打撃を与えてきた。だがそのたびに、彼らはより強くなって甦る。へリック派の民衆の、支えがあるからだ。
ヴォルフは、可能なかぎりの善政を布いてきた。ゼネバス派、へリック派の隔てなく、すべての民衆に愛を注いできたはずだ。ブロックス導入による軍事費の大幅削減も、長き戦争に苦しむ民衆の暮らしを思ってのことだ。だが共和国軍が再上陸するや、へリック派の民衆は、こぞって彼らの支援に回った。以前より豊かな生活を捨て、新たな戦いに身を投じていったのだ。
「なぜだ」
また、苦渋の言葉がついて出た。だが、本当はヴォルフには分かっていた。人が時に、平穏よりも戦いを選ぶことを。
■最後の閃光師団
レイ・グレックの奇襲
共和国軍陸軍中尉
レイ・グレック
ヴォルフ自身、旧ゼネバス兵と民衆の誇りのために銃を取った。そして40年に渡るこの星の平和を打ち砕くことで、彼らの祖国を再建したのだ。だがそれは、新たな恨みと確執を無数に生み出すことでもあった。ヴォルフが生まれるはるか前から積み重ねられてきた人と人、国と国の確執が、さらに広がったのだ。いかなる善政も、祖国と誇りを奪われた者の怒りの前では無力だ。そのことを嫌というほど思い知らされた。この戦いの行方がどうなろうと、人々の確執は増しこそすれ、決して消えはしないだろう。
「だが…。だとしたら、この星の戦いはいつになれば終わるのだ!」
絶望感にヴォルフは、コックピットのパネルに力まかせに拳を叩きつけた。
x x x
最前線の戦いは、佳境を向かえていた。激戦。数千のゾイドが砕け、数万の兵士が散っていく。正念場だ。ここを乗り切った方に、勝利の女神が微笑むだろう。帝国総司令部からも、慌ただしく増援部隊が出撃していく。この混乱が、ヴォルフの周囲に一瞬の空白を生んだ。この時、帝国皇帝を守る護衛機は、わずか10数機。そして、その中の数機のライガーゼロイクスが、突如装甲を脱ぎ捨て、ヴォルフのエナジーライガーに躍りかかったのだ。
ヴォルフに牙を剥いたイクス。それは共和国軍に捕獲され、工作員の手で密かに運びこまれた刺客であった。補給部隊に偽装したトレーラーから、飛び立ったフェニックスと合体し、イクスはたちまちゼロフェニックスとなった。
「ヴォルフ・ムーロア! 覚悟!!」
ゼロフェニックスのパイロットの一人が叫んだ。レイ・グレック。かつての閃光師団のエース、レオマスターと呼ばれた男だった。一直線に、エナジーライガーの喉元めがけて突撃するレイ。
「その動き…。レイ・グレックか!?」
ヴォルフの目から苦悩の影が消え、光が宿った。レイは、ヴォルフが唯一心を許した幼なじみアンナ・ターレスの仇だ。
「ヴォルフ! 今度は倒す。命に賭けて」
8年前、レイは仲間を救うためにヴォルフを見逃した。今の戦乱は、自分に責任があると思っている。
戦いを宿命づけられた2人。だが、互いが駆るゾイドには、埋めがたい力の差があった。わずか3秒で時速340キロまでフル加速したレイのゼロフェニックス。その必殺の突撃を、ヴォルフのエナジーライガーが軽やかにかわした。その瞬間的なスピードは、600キロを超えている。
レイは愕然とした。エナジーのスペックは、もちろん知っている。だが、その性能をフルに引き出すことは、レオマスターをもってしても簡単なことではないはずだ。それを皇帝たるヴォルフが、鮮やかにやってみせたのだ。
ヴォルフは、8年前のヴォルフではなかった。皇帝として多忙をきわめる中、ひたすらゾイド乗りとしての腕を磨いてきた。レイとだけは、一人の男として対等に戦える力がほしかったからだ。皮肉なことだが、ゾイド乗りとしての自分があったから、皇帝の苦悩に耐えられたのだとさえ思っている。
「レイ・グレック。我が想い、受け止めてもらぞ!」
皇帝専用機のエナジーチャージャーがうなる。強烈なパワーの高まり。制御しきれないエネルギーで、機体が光って見える。レイの全身の毛が逆立った。
「来る!」
そう思った瞬間、全身が砕けるような衝撃が走った。エナジーライガーの重レーザークロー。まともにくらった。なんて速さ。そして凄まじい威力。一撃で、ゼロフェニックスがスクラップ同然にされた。二撃目がくる。
B−CAS強制排除。損傷の激しいフェニックスを捨て、身軽になる。それで辛うじてかわせた。だが素体のゼロで、どうすればこの怪物を倒せる? 振り返ると、異変に気づいた帝国ゾイドが嫌というほど向かってくる。わずか数機の味方が、支えきれる数じゃない。絶望的な情況の中、無意識にレイの頬に笑みが浮かんだ。はなから生きて還る気などない。差し違えてでもヴォルフを倒す。燃えるような想いだけが、レイの胸にあった。
■勝利を呼ぶ隼
ゼロファルコン誕生!!
※B−CAS(ブロックスチェンジングアーマーシステム)の読みは本文中、略して「ビーキャス」になっています。
その時だ。空が割れた。帝国航空師団の防衛網の一角に穴が開いたのだ。飛行形態のディメトロプテラの決死の突撃。編隊中央の見慣れない機体を守るように、こちらに向かって突っ込んでくる。
対空砲火の雨をかいくぐり、その飛行ゾイドがレイの眼前に舞い降りた。
「ジェットファルコン。間に合ったのか!?」
フェニックスに代わる、ゼロの新しいB−CAS。合体すれば、計算上ではエナジーライガーと五分で戦える。
「させるか!」
ヴォルフの突撃。剥出しのボディの表面を削られながら、辛うじてかわす。同時にファルコンが変形。ゼロと重なり、リンク回路を開いていく。
合体完了!
さらにヴォルフがくる。その動きに焦りが見える。護衛に邪魔される前に、自分でケリをつけるつもりだ。
「最後に甘さが出たな。皇帝陛下!」
未知の敵に、いきなりつっかかるのを勇敢とは呼ばない。愛機エナジーライガーの最高速660キロの速さへの過信。ファルコンと一体となったとは思ってもいないだろう。
ゼロが、同等のスピードでスウェイする。エナジーライガーの爪が空を切る。その無防備なボディに、ゼロファルコンのバスタークローがねじこまれた。
x x x
帝国の防衛線が崩壊しようとしていた。同時刻。最前線では、白兵戦の距離まで肉薄されたセイスモには、凱龍輝とギガの連携攻撃を防ぐことはできなかったのだ。
■エナジーライガー暴走!
破滅のカウントダウン
機体をまともに貫かれ、エナジーライガーのゾイド
核は完全に停止していた。だが、核とは独立した動力機関であるエナジーチャージャーだけが、不気味なうなりを上げ続けている。もって行き場のないエネルギーを生産し、核に送り続けているのだ。
皇帝専用機として出力アップされたヴォルフのエナジーライガーは、通常機の倍もの稼働時間を誇る。だが、それは同時にエネルギー暴走のリスクを秘めていたのだ。本来、消費されなければならないエネルギーが、エナジーの体に蓄まっていく。160トンの巨体を、時速660キロの速さで稼働させる膨大なエネルギーの蓄積。ゾイド核の崩壊を誘発するに、十分であった。
それに最初に気づいたのはヴォルフだった。
「ヴァルハラの再現だ…」
ガイロス帝国の首都ヴァルハラは、デスザウラーのゾイド核が崩壊し、一瞬で廃虚と化した。もし、ここで同じことが起こったら? 集結した両軍の大部隊と、2000万人を超える民衆はどうなる?
不意に、エナジーライガーのキャノピーが飛んだ。緊急脱出装置が作動したのだ。それを手動で解除したヴォルフは、マイクに向かって叫んだ。
「全軍、市民とともに西へ脱出せよ!」
そして自らは、機体を東に回頭させた。ゾイド核が停止し、チャージャーの出力を直接足に回したエナジーライガーの動きは亡者のようだ。閃光のような速さは失われ、時速40キロにも満たないスピードで這うように東に向かう。
この時、皇帝護衛部隊に割りこまれていたレイは、装甲を溶かすほど赤熱したエナジーを見て、ヴォルフの真意を理解していた。自分の命と引き換えに、兵と民衆を救うつもりだ。レイは、かつてヴォルフが1人の部下を救うために、自分の命を賭けたことを知っている。そして今この皇帝は、へリック派の民衆が多数を占める都市を救うため、命を賭けようとしているのだ。
護衛部隊に隙をさらすことを承知で、レイが飛んだ。無防備な腹に、無数の銃弾が撃ちこまれる。だが、それでエナジーの傍にゼロを横づけできた。キャノピーを開いて飛び降りるレイ。
「なんのつもりだ。レイ・グレック!」
互いに顔が見える距離で叫ぶヴォルフ。
「ファルコンは、もともとエナジーライガー用に開発されたB−CASだ。もしかしたら…」
叫び返して、レイは高熱でただれたエナジーライガーのコードをひっつかんだ。ゼロファルコンのジャックにつなぎ、余剰エネルギーを吸収する気だ。意図に気づいたヴォルフも、愛機から飛び降りてコードをつかんだ。
互いに言葉はない。ただ、戦いを宿命づけられた2人が今、力を合わせている不思議を思った。甘い幻想がよぎる。
「この長き戦いも、いつの日か終わりがくるかもしれない」と。
x x x
そして、エナジーライガーとゼロファルコンは連結された。ゼロファルコンのバスタークローの銃口が、吸収した余剰エネルギーを撃ち出す。それは太い光の柱となって、天に向かって立ち昇っていった。
BZ-022 JET FALCON
ジェットファルコン
機体説明
東方大陸の軍事企業ZOITEC社は、もともと共和国と帝国の双方にブロックスを提供していた。だが中央大陸制圧と同時に、帝国の態度は一変。東方大陸への攻撃を暗にちらつかせ、より強力な軍事ゾイドの提供を求め始めた。これに反発したZOITECは、共和国への支援を決定。本来、帝国軍のエナジーライガーとの合体を念頭において開発したジェットファルコンを共和国に提供した。超低空をマッハ3で飛び、2基の大型ドリル・バスタークローで重ゾイドさえ一撃で葬る、恐るべき飛行ゾイドである。ZOITECと共和国の開発陣は、このジェットファルコンをライガーゼロの
B‐CASに再調整。合体形態「ゼロファルコン」になることで、最高時速560キロの超高速陸上戦闘を可能にした。
ただ共和国首都奪回作戦に向け、開発が急がされたジェットファルコンの、エナジーライガーとのリンク機構はまだ生きている。もしこの2機が合体すれば、現行のあらゆるゾイドを上回る怪物が誕生すると言われている。
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
38.0t |
18.7m |
7.6m |
M3.0 |
テイルスタビライザー
AZショックキャノン×4
バスタークロー×2
ザンスマッシャークロー×2
マグネッサージェットウイング×2
【ディメトロプテラ】
【エヴォフライヤー】
【ラピッドファルコン】
【ファルコンバースト】
【レオゲーター】
【ディスペロウ】
【ライガーゼロ】
【ライガーゼロファルコン】
バスタークロー攻撃形態
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
108.0t |
23.4m |
13.7m |
560Km/h |
〈エナジーライガーからのエネルギー供給システム〉
付属のエアチューブでジェットファルコンとエナジーライガーをつなげば連動アクションが楽しめます。
※この商品には BZ-018 ディスペロウ BZ-019 エヴォフライヤー BZ-020 レオゲーター BZ-021 ディメトロプテラ RZ-041 ライガーゼロ EZ-072 エナジーライガーは入っておりません。(全て別売りです)
●企画・編集・執筆
窪内 裕
●写真
森 文孝
●CG合成
渋谷 勇次(渋谷電子工房)
●イラスト
田川 秀樹
●デザイン
下村 勝 観音 亮(T.D.N.)
●制作・監修
TOMY ZOIDS TEAM
©1983-2003 TOMY
©1999-2001 SHO-PRO・MBS・JRK
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.9
ZOIDSカスタマイズマニュアル
Vol.1 ワイツウルフ編
カスタマイズでオリジナル最強ZOIDSを創りだせ!!
HEAVY ARMS WHITZ WOLF
ヘビー アームズ ワイツ ウルフ
■軽装備のワイツウルフを武装強化させた機体。スピードは極端に落ちるが砲撃力、防御力は格段に向上している。
使用キット
ディスペロウのパーツ A
BZ-018ディスペロウ¥1480
ワイツウルフのパーツ B
RZ-073 ワイツウルフ¥2000
ワンポイントアドバイス
全身にジョイントが装備されたワイツウルフは、よりブロックスでの改造がしやすくなっている。様々なパーツを装着して武装強化してみよう!!
●改造レベル
★☆☆☆☆
※3連ロングレンジキャノンをガンユニットに取り付けて可動させてみよう!
※ヘッドパーツもブロックスジョイントで装着できるぞ。
※3連装イオンブースターをはずせばここにもブロックスジョイントが現れる。
※ディスペロウの前脚は太いウルフの尻尾に。
※ディスペロウのアーマー、ツノで脚まわりを強化!
KENTHORO SAURUS
ケントロ サウルス
■巨体を生かした突進攻撃を得意とする。両肩のマグネイズスピアと鋭い背ビレで近づく敵を切り裂いていく。
使用キット
ウネンラギアのパーツ A
BZ-002 ウネンラギア¥680
デモンズヘッドのパーツ B
BZ-008 デモンズヘッド¥680
ボルドガルドのパーツ C
BZ-010 ボルドガルド¥680
サビンガのパーツ D
BZ-023 サビンガ¥780
ワイツウルフのパーツ E
RZ-073 ワイツウルフ ¥2000
ワンポイントアドバイス
モチーフになる生物の特徴をよく観察して、それに合うパーツを選んで装着しよう。一度素組みした後、パーツごとに色分けして分解してから塗装するとうまく塗れるぞ!!
●改造レベル
★★★☆☆
※デモンズヘッドのキバも鋭い背ビレになるぞ!
※5つのブロックスをバランス良く組み合わせよう。
※デモンズヘッドの頬とボルドガルドパーツは接着が必要だ。
※サビンガのウイングスラッシャーを特徴的な背ビレに。
※どうしてもジョイントが合わない場合は接着という手もあるぞ。
※ボルドガルドの脚は脚まわりのボリュームアップに適している。
ここで紹介したカスタマイズバリエーションはほんの一例だ!
他にもいろんな工夫をして君だけのオリジナルゾイドを創りだせ!!
RZ-073 WHITZ WOLF
ワイツウルフ
惑星
Zi、東方大陸の都市ブルーシティでは「3体の古代トラ型
ZOIDS」をめぐり共和国の流れを組む
ZOITEC社と、帝国の流れを組む
Zi-ARMS社の抗争が行われていた。古代トラのうち白いゾイド
核をもつ「ワイツタイガー」の開発を、ZOITECが行ったことで抗争は激化していくことになる…。
機体説明
巨大企業ZOITECが造り上げたオオカミ型ゾイド・ワイツウルフには、大きな秘密が隠されていた。本来、トラ型ゾイド・ワイツタイガーとして開発された機体であり、その心臓部には、Ziファイターの間で噂される「伝説の古代トラ」のゾイド核のひとつが使われていたのだ。だが完成した機体は、制御不可能なパワーを秘めた怪物だった。あまりの力に恐れを感じた開発者たちは、ワイツタイガーをワイツウルフと小型ブロックス・サビンガに分割し、その能力を封印した。この2体のゾイドが再び出会い、ワイツタイガーが真の力を発揮する日はいつなのだろうか!?
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
87.0t |
18.9m |
8.8m |
305.0Km/h |
エレクトロンバイトファング
エレクトロンハイパーキャノン×2
3連装イオンブースター
ワイツクローフラップ×4
ワイツアーマーテイル
ストライクザンクロー×4
208mm2連装ショックキャノン
【BZ-023サビンガ】
合体変形
完全合体形態【ワイツタイガー】
ワイツウルフ3面図
【前面】 【側面】 【上面】
©1983-2004 TOMY
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.10
ZOIDSカスタマイズマニュアル
Vol.2 デスレイザー編
カスタマイズでオリジナル最強ZOIDSを創りだせ!!
STORM RASER
ストーム レイザー
■格闘戦用のデスレイザーを砲撃戦仕様にカスタマイズ。全身に砲撃武装することで、全方位への射撃攻撃を可能にしている。
使用キット
レーザーストームのパーツ A
BZ-017 レーザーストーム
¥714(税抜価格680円 税5%)
デスレイザーのパーツ B
EZ-074 デスレイザー¥2100
¥2100(税抜価格2000円 税5%)
ワンポイントアドバイス
全身にジョイントが装備されたデスレイザーは、よりブロックスでの改造がしやすくなっている。様々なパーツを装着して武装強化してみよう!!
●改造レベル
★☆☆☆☆
※ウイングユニットには様々な武器がとりつけられるぞ!
※レーザーストームの前脚を使ってストームガトリングを取り付けよう!
※ゴムキャップを外してエレクトロンスパインを取り付けよう!
※ブロックス対応ジョイント多数装備
RED GRIZZLY
レッド グリズリー
■後方支援クマ型ゾイド。背中のバスターキャノンで遠距離から相手を砲撃、接近戦においても強力なパワーを発揮する。
使用キット
ディアントラーのパーツ A
BZ-014 ディアントラー
¥714(税抜価格680円 税5%)
デモンズヘッドのパーツ B
BZ-008 デモンズヘッド
¥714(税抜価格680円 税5%)
バスターイーグルのパーツ C
BZ-009バスターイーグル
¥2079(税抜価格1980円 税5%)
パラブレードのパーツ D
BZ-024 パラブレード
¥819(税抜価格780円 税5%)
デスレイザーのパーツ E
EZ-074 デスレイザー¥2100
¥2100(税抜価格2000円 税5%)
ワンポイントアドバイス
デスレイザーはパラブレードと組み合わせると2足歩行から4足歩行にする事ができるぞ。いろんなタイプのゾイド作りに挑戦してみよう!!
●改造レベル
★★★★☆
※動物の特徴を掴んでバランス良くパーツを組み合わせよう!(グリズリーの背中部分を表現。)
切り離し
※デモンズヘッドの脚パーツを図の様に切断してパラブレードの脚に接着しよう!
※パラブレードの脚を使ってレッドグリズリーの脚にしよう!
※設定に合った武器やパーツを選んで取り付ける事でよりリアルになるぞ!
※ディアントラーのヘッドパーツを使いレッドグリズリーの尻尾に!
ここで紹介したカスタマイズバリエーションはほんの一例だ!
他にもいろんな工夫をして君だけのオリジナルゾイドを創りだせ!!
EZ-074 DEATH RASER
デスレイザー
惑星
Zi、東方大陸の都市ブルーシティでは「3体の古代トラ型
ZOIDS」をめぐり共和国の流れを組む
ZOITEC社と、帝国の流れを組む
Zi-ARMS社の抗争が行われていた。古代トラのうち白いゾイド
核をもつ「ワイツタイガー」の開発を、ZOITECが行ったことで抗争は激化していくことになる…。
機体説明
デスレイザーは、ZiーARMSが造り上げた格闘戦用最新ゾイドだ。その鋭利で多面的な装甲は、危険な武器であると同時に敵のビーム兵器を屈折させ、受けるダメージを軽減する。また背部には、大型プラズマブレードを装備。単体でも、十分すぎる戦闘力をもつ機体である。だがデスレイザーの真価は、その合体機能にある。ゾイド同士の合体は、核の共鳴を起こし、ベースとなる機体の基本性能を飛躍的に高めることができるのである。デスレイザーは、サポート用ブロックス・パラブレードと合体することで、デカルトドラゴンとなり、従来のあらゆる同クラスゾイドを遥かに凌ぐ戦闘力を発揮するのだ。
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
110.0t |
22.3m |
8.64m |
295.0Km/h |
エレクトリックディスチャージャー
レーザーガン×2
プラズマブレード×4
テイルソード
ブレイクニードルテイル
ストライククロー×2
エレクトリッククロー×2
【BZ-024パラブレード】
合体変形
完全合体形態【デカルトドラゴン】
デスレイザー3面図
【前面】 【側面】 【上面】
©1983-2004 TOMY
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.11
ZOIDSカスタマイズマニュアル
Vol.3 レイズタイガー編
カスタマイズでオリジナル最強ZOIDSを創りだせ!!
SPINO TIGER
スピノ タイガー
■相手を八つ裂きにするスピノスラッシャーを装備。格闘戦を得意とする、強襲型レイズタイガー。
使用キット
サビンガのパーツ A
BZ-023 サビンガ
¥819(税抜価格780円 税5%)
ワイツウルフのパーツ B
RZ-073 ワイツウルフ
¥2100(税抜価格2000円 税5%)
レイズタイガーのパーツ C
RZ-075 レイズタイガー
¥3129(税抜価格2980円 税5%)
ワンポイントアドバイス
全身にジョイントが装備されたレイズタイガーは、よりブロックスでの改造がしやすくなっている。様々なパーツを装着して武装強化してみよう!!
●改造レベル
★☆☆☆☆
〈スピノスラッシャー上〉
〈スピノスラッシャー下〉
※ブロックスにサビンガの羽とアーマーを取り付ければスピノスラッシャーになるぞ!
※サビンガの羽と脚にワイツウルフのアーマーを付ければウイングスラッシャー(背部)の完成だ!
※ブロックス対応ジョイント多数装備
RAYSE MAMMOTH
レイズ マンモス
■マンモス型重武装ゾイド。重武装のためにスピードこそ無いが、格闘・射撃攻撃共に優れレイズタイガーの改造形態としては最強。
使用キット
ボルドガルドのパーツ A
BZ-010 ボルドガルド
¥714(税抜価格680円 税5%)
エヴォフライヤーのパーツ B
BZ-019 エヴォフライヤー
¥819(税抜価格780円 税5%)
ディスペロウのパーツ C
BZ-018 ディスペロウ
¥1554(税抜価格1480円 税5%)
レイズタイガーのパーツ D
RZ-075 レイズタイガー
¥3129(税抜価格2980円 税5%)
ワンポイントアドバイス
レイズタイガーをアイディア次第で全く別型のゾイドにすることができるぞ!カラーリングも工夫して君だけのオリジナルゾイド作りに挑戦してみよう!!
●改造レベル
★★★★☆
※動物の特徴を掴んでバランス良くパーツを組み合わせよう!(マンモスの頭部を表現)
※エヴォフライヤーの羽を使ってマンモスの巨大な耳を再現!
※ディスペロウのパーツを使ったバルカンポッドで武器を強化させよう!
※設定に合った武器やパーツを選んで取り付ける事でよりリアルになるぞ!
※ディスペロウの尻尾を使えばよりマンモスらしくなるぞ!
※ボルドガルドのパーツを使って後脚周りを強化しよう!
ここで紹介したカスタマイズバリエーションはほんの一例だ!
他にもいろんな工夫をして君だけのオリジナルゾイドを創りだせ!!
RZ-075 RAYSE TIGER
レイズタイガー
惑星
Zi、東方大陸の都市ブルーシティでは「3体の古代トラ型
ZOIDS」をめぐり共和国の流れを組む
ZOITEC社と、帝国の流れを組む
Zi-ARMS社の抗争が行われていた。古代トラのうち白いゾイド
核をもつ「ワイツタイガー」の開発を、ZOITECが行ったことで抗争は激化していくことになる…。
機体説明
レイズタイガーは、3体いると言われる伝説の古代虎のうちの1体。全身に放熱チューブを装備し、ここから余剰エネルギーを循環放出することで、古代ゾイド核のパワー制御に成功したZOITECの最新鋭機だ。この新システムにより、レイズタイガーは持てる潜在能力をフルに引き出すことが可能になった。特に格闘能力は超絶的で、牙を通して直接敵の体内にレーザーエネルギーを流し込む「エクスプロードバイト」は、ゴジュラスやアイアンコング級の巨大ゾイドさえ一撃で葬り去る。また、補助的な装備として4基の集光パネルも搭載。敵のビーム兵器を無力化することで、得意の格闘戦に引きずり込む。
Weight |
Depth |
Height |
Max Speed |
87.0t |
20.5m |
7.56m |
280.0Km/h |
エクスプロードバイト
ピンポイントレーザー砲
2連装テイルキャノン
集光パネル×4
ストライクレーザークロー
3連装ショックキャノン
暗闇で発光!!
レイズタイガー3面図
【前面】 【側面】 【上面】
©1983-2004 TOMY
ゾイド オフィシャルファンブック・エクストラ
ZOIDS OFFICIAL FAN BOOK EX Vol.12
〈ゾイドバトルストーリー〉
■三匹の虎伝説編~エピローグ
「蒼」と「紅」。伝説の古代虎同士の戦い。その闘争本能の凄まじさは、最新のテクノロジーをも遥かに凌駕していた。無限に湧き出る
核エネルギーが、制御システムをダウンさせたのだ。白熱するゾイド核。たちまち2体は、内部から溶解していく。
相討ち。誰もがそう思った時、ホエールキングの甲板上で対峙する2体の背後にあるハッチが開いた。聞く者を凍りつかす咆哮を轟かせ、格納庫から姿を現わしたのは魔獣デスザウラー。それも、機動ブースターと荷電粒子ファンを強化した最凶の怪物メガデスザウラーであった。
メガデスザウラーは、大口径荷電粒子砲を放射しながら同時に次の荷電粒子エネルギーを取り込める。理論上、無限に荷電粒子砲を吐き続けられる、
Zi‐ARMSが造り上げた最終兵器だ。だが、荷電粒子砲はすでに無敵の兵器ではない。マッドサンダー、ゴジュラスギガなど、一部ではあるが荷電粒子砲を防ぐ高出力シールドをもつゾイドが存在する。そのためZi‐ARMSは、荷電粒子砲にさらにパワーを与えようと「白」「蒼」「紅」の3体の古代虎の核そのものを狙っていたのだ。
ZOITECから奪った制御技術で3つの核をメガデスザウラーに搭載し、完全体をつくることがZi‐ARMSの最終目的であった。メガデスザウラーの巨大な爪が、動きの止まったレイズタイガーに迫る。2つ目の核が今、Zi‐ARMSの手に落ちようとしていた。
この時、ホエールキングの高度は地上1万メートル。雲の上にあるはずのこの機体を、巨大な影が覆った。ZOITECからの援軍、飛行要塞ネオ・タートルシップだ。艦底の格納庫が開き、1機のゾイドがホエールキングの甲板に舞い降りた。ワイツタイガー。白き古代虎だ。挑むようにメガデスザウラー向かって吠え上げる。だがそのボディは、デカルトドラゴンとの戦いで溶解したままだ。本来のスペックが発揮できるとは思えない。Zi‐ARMSにしてみれば、3つの核を手に入れる願ってもないチャンスである。
レイズタイガーに背を向け、風をまいてワイツタイガーに襲いかかるメガデスザウラー。その時、誰も予想できないことが起きた。行動不能のブラストルタイガーが、その砲弾を味方であるはずのメガデスザウラーに叩き込んだのだ。3体の虎は共鳴し、それぞれの色に光輝いている。自らを溶かしながらメガデスザウラーに飛びかかっていく虎達。ワイツタイガーのスピードは、荷電粒子砲の照準をことごとく外し、ブラストルタイガーの零距離射撃は、超重装甲を貫き、そしてレイズタイガーの牙から流し込まれるレーザーエネルギーが、メガデスザウラーの内部回路をズタズタに焼き切った。
メガデスザウラーの断末魔のような荷電粒子砲。それが、自らが乗るホエールキングを撃ち抜いた。炎に包まれ、Zi‐ARMSの野望を乗せて地表に落ちていくホエールキング。そして3匹の虎は、再び伝説の闇へと消えた。
ZOIDSカスタマイズマニュアル
Vol.4 ブラストルタイガー編
カスタマイズでオリジナル最強ZOIDSを創りだせ!!
AMARGA SAURUS
アマルガ サウルス
■首長竜型重武装ゾイド。太い首、尾で敵をなぎ倒し、首から尾にかけてある棘突起を突き刺す。格闘戦に優れた改造形態。
使用キット
ディアントラーのパーツ A
BZ-014 ディアントラー
¥714(税抜価格680円 税5%)
レーザーストームのパーツ B
BZ-017 レーザーストーム
¥714(税抜価格680円 税5%)
ロードゲイルのパーツ C
BZ-011 ロードゲイル
¥1554(税抜価格1480円 税5%)
ブラストルタイガーのパーツ D
EZ-076 ブラストルタイガー
¥3129(税抜価格2980円 税5%)
ワンポイントアドバイス
ブラストルタイガーをアイディア次第で全く別型のゾイドにすることができるぞ!カラーリングも工夫して君だけのオリジナルゾイド作りに挑戦してみよう!!
●改造レベル
★★★★☆
切り離し
※動物の特徴を掴んでバランス良くパーツを組み合わせよう!(首長竜の頭部を再現)
※ロードゲイルのパーツを使って首周りを強化させよう!
※ロードゲイルのパーツを使って背中の棘突起を再現!
※設定に合った武器やパーツを選んで取り付ける事でよりリアルになるぞ!
※3体のパーツを組み合わせて巨大な尻尾にしよう!
ここで紹介したカスタマイズバリエーションはほんの一例だ!
他にもいろんな工夫をして君だけのオリジナルゾイドを創りだせ!!
©1983-2004 TOMY
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